もっぱら、プァ・オーディオを追求・試行錯誤してます。

スピーカーづくりで摩擦はどの程度考慮するべきなのか

なぜか、カテゴリーが選べなくなってしまいました。メモリ不足の可能性がありますが、とりあえずカテゴリ『未分類』で出すことにしちゃいましょう。ようやく選べるようになりました。カテゴリは『怪しげ音響論』です。(2018/5/10)

今回は、MCAP-CRさんのブログ、バスレフ研究所 Personal Audio Laboratoryの記事、『スピーカー設計の教科書に書いていないこと(2)』について、個人的に思ったことを書きたいと思います。

私はこのようにコメントをつけました。

>スピーカーはダンパーという一種のバネで固定された錘に例えられると思います。静摩擦係数と動摩擦係数に差があるのかどうか、有ったとしても通常仕様のレベルではもう誤差の範囲で問題にしなくても良さそうなレベルでないかと想像します。振動板を極端に重くしたウーファーでは問題になるかも知れませんが。

>それに、これを気にしても私には解消法がわからないので(常にユニットを動かしてというのは私には論外に思える対処法なので)、気にしないことにしようと思ってます。

静摩擦係数が動摩擦係数よりも大きいのは、(私の時代、)中学校の理科でも学習しました。ですから静摩擦係数と動摩擦係数には必ず差があります。ここは訂正しないといけないんですが、でも静摩擦係数と動摩擦係数の差はそれほど大きくないのではないかと感じています。それでこのように書きました。

さらに、タイトルは、『スピーカー設計の教科書に書いていないこと』となっています。つまりは、スピーカー設計の教科書に書いてほしい内容だと読み取ることが出来ると思います。

ただ、私には、スピーカーのユニット設計は無理です。箱作りだけです。私がやれることは。(出来上がった箱の出来は置いといて。)ですから、摩擦力を問題にされても対処ができない。スピーカーの運動で摩擦力が問題になりそうなところは、ユニットのコーン周辺でしょうから、対処するためにはユニットの対応になります。ここは、私には対処が難しい。ですから気にしないことにしようと思ったわけです。

静摩擦係数が動摩擦係数よりも大きいので、コーンを常に動かすという方法は、原音信号に関係ない信号を乗せるということですから、たとえ耳に感じられない帯域の音だとしても私としては受け入れは出来ません。いい悪いの問題でなく、ここは私の好みの問題です。

それに対するコメントは、こうでした。
>別にディザリングを推奨する意図はありません。
>思い込みで説を唱える前に調べることをお勧めします。

というものでした。

これは、地元高校の理数科出身である私への挑戦か。調べてみようじゃないか。

ということで、まずはウィキの摩擦を見てみました。

・・・・・・・・

あれ?

>クーロン摩擦のモデルとは、大雑把に云うと、静摩擦係数と動摩擦係数が違い、動摩擦係数のほうが静摩擦係数よりも小さい、ということです。

>これが何を意味するかと云うと、小出力の場合の立ち上がり特性に影響を与えます。
>クーロンモデルをスピーカーユニットの動きに対応させて書くと、スピーカーユニットの振動板に駆動力を掛けると、最初は動かず、突然動き出す、ということになります。
>こういうものを制御しようとしても、上手に制御できるはずがなく、どうしても立ち上がりに段差が出ます。

ということでしたが、ウィキの内容を見ると、静摩擦係数が動摩擦係数よりも大きいという内容はすべて接触摩擦での話のようですね。

スピーカーユニットでは、コーンがエッジとダンパーというバネで支えられている状態です。この状態ではコーンに対して接触摩擦はなさそうです。

コーンの運動に対して関係しそうな摩擦は、流体である空気との摩擦があります。私は水泳部でしたのでいかに泳ぎで摩擦(抵抗)を減らすかということで、水泳関係の本をいくらか読んだりしてました。結論から言うと、流速が大きいほど流体抵抗は大きくなります。これは、団扇をゆっくり動かした時は手応えを感じないけど、団扇をすばやく動かした時は手応えを感じるので理解できると思います。動摩擦係数は動きの速さが変わっても変化がないとなっているようです。ですから流体摩擦はクーロン摩擦のモデルの範囲外です。こちらはこちらで対策が必要になるかも知れないけど、例のブログの内容とは違うので別に考察する必要がありますね。

もう一つの摩擦は、エッジやダンパーの変形するときに、その内部で起こる、内部摩擦ですが、ユニットが慣性によって振動し続けようとするのを減衰してくれる働きがありそうですから、これはあってもいいのかなと思ったりしました。

・・・・・・

ということは、・・・・・・・、

接触摩擦がなさそうだから、問題にしなくてもいいんじゃないかという、私なりの結論になりました。

・・・・・・・・・・

詳しい人、コメントなりで教えてくれるとありがたいです。


・・・・・・

最後に、

トラックバックするべきテーマですが、トラックバックは会員専用と表記されてましたし、FC2以外にたくさん会員になってもブログのテーマをたくさん持っているわけではないので、トラックバックをしていません。あしからず。
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『素朴な疑問・・・・箱の定在波』を読んで考えたこと

ちょっと今更感があるんですが、kenbeさんの、ブログ・ハイエンド自作スピーカー【小口径ユニットの料理も挑戦中】の中の記事、『素朴な疑問・・・・箱の定在波』をみて、考えたことを書こうと思います。

※何故か私のパソコンでは、箱の高さ・横幅・奥行きの数値の画像が見えません。
おぼろげな記憶では、白銀比(1:約1.2(ルート2))と、黄金比(1:約1.6)を組み合わせた長さの比(1m:1.2m:1.6m)になっていたような気がしますが。

定在波は、共鳴管の共鳴作用と実は同じで、進行波と反射波の重なり合いで発生します。現実にはありえない仮定ですが、反射するときに損失がなく、空気中を通過する間に減衰がまったくなければ、定在波の周波数で、無限大のピークとなります。スピーカーのシミュレーターで、電子回路に置き換えて行う場合は、発振回路になると何かで見たことがありますが、その点については私はまったく詳しくないので、分かる人教えてほしいものだ。おそらく説明を聞いても私の理解を超えていると思うんだけどね。

kenbeさんは、箱内部の定在波が問題になるのは、バスレフとかバックロードとか、背面の音を共鳴で強めて外に放射する箱で問題になると考えているようです。私は、(無視しても問題のないレベルかもしれないが)密閉箱でも問題となりうるのではないかと思ってます。

定在波の節の部分(振動が起きない部分。平行面だけで箱を作ると、壁面は節になります。)では、ユニットからの進行波と反射波の振動の向きが正反対で、振幅は同じです。(減衰がまったくないというあり得ない仮定ですが、減衰がある場合は、節でもごくわずかには振動します。でも節の位置は変わらないはずです。ですから大雑把な傾向は、この単純化したモデルでもいいのではと思います。)

注目してもらいたいのは、節の位置というのは、振幅そのものは0ですが、進行波と反射波がぶつかりあって、互いに押し合ったり、逆に引っ張り合ったりしている場所だということです。振幅そのものはないので、音は消えるんですが、圧力変動は最大の場所ということになります。

圧力の変動をグラフ化すると、やっぱり波の形になるはずですから、音波ではなく圧力波とここでは呼ぶことにしますが、定在波の節や共鳴管の節の部分は、圧力波では腹の部分となります。逆に定在波や共鳴管の腹の部分は、圧力波では節ということになります。

※長岡鉄男氏の共鳴管の説明の図で、音波の腹・節ではなく、圧力波の腹・節になっているものもありました。おっと、余談でした。

音波と圧力波の関係は、落下運動に置ける、位置エネルギーと運動エネルギーの関係に似ていると私は感じました。

ユニットは箱の1面に付けますから、ユニットの位置は壁面と考えても問題なさそうに思えます。つまり、ユニットの位置では、音波の節になります。そこでは、ユニットの動きとは、反射してぶつかる音波はちょうど逆向きに振動することになります。勿論定在波の周波数をユニットが出した場合です。ユニット振動板が箱内部に入るように動いた時は、定在波の圧力は、ユニット振動板を押し出すように働くはずです。

つまり、結論として何が言いたいかというと、定在波はユニットに対して背圧として働くのではないかということです。そして、箱内部の定在波があまりにすざましいものになっていたら、定在波の周波数帯で、ユニットの振動が抑制されるのではないかという、私の予想です。

ユニットに背圧がかかると、ユニットのインピーダンスが変化しますから、裸の状態でのインピーダンスと、箱に入れたときのインピーダンスを測定すれば、背圧の大小が判るのではないかとも感じます。インピーダンスの変化がそれほどでもなければ、背圧の影響はそれほどでもないということになります。

まあ、個人的な予想では、箱がかなり小さくならないと、目立ったインピーダンスの変化は見いだせないのではないかとも感じますが、ユニット前面から出る高域が悪くなる可能性は捨てきれないので、エンクロージャーの定在波対策は行わないよりは行ったほうが良いというのが私の今のところの考えです。

※ちょっとだけ補足すると、音波には向きがありますが、圧力はあらゆる方向に、面に垂直に働きますから、ユニットに面していない面で起こる定在波もユニットに影響するのではないかと考えています。

※私の妄想という可能性もありますから、信用しすぎないでください。

TQWTという用語とは・・・・。

KFVLさんから、こんなコメントが来ました。ありがとうございます。

>そもそも、ダクトを付けずとも、テーパーを与えた時点で共振周波数が変わります。
>末広がりにすると共振周波数は上がり共振の量は増え、末すぼまりにするとその逆です。

なるほど。トランス・ミッション・ラインという尻すぼみの共鳴管がありましたね。

>1/4周波数で共振している物のみをQWTと呼ぶべきならば、テーパーも否定されます。
>テーパーをつけている時点で純粋なQWTではないので、ダクトでの変化のみを否定することはおかしいです。

なるほど。そうか。前の非公開コメントはそういうことだったのね。

前回の記事の最後に付け足した優性・劣性を顕性・潜性に変える立場(TQWTをやめて、テーパード・レゾナンス・チューブとか別の用語にする)を取ろうか、味付け煮玉子の立場(伝統的に使われているからTQWTという用語を使う)のどちらを取ろうか。



カノン5Dさんが以前テーパード共鳴管の測定を行っていました。
そこから画像データを借ります。

共鳴管は、
1.テーパー無し

2.断面積が1.9倍になるテーパー

3.断面積が4.6倍になるテーパー

の共鳴管です。ユニットは閉端部です。長さは2.4mです。
TQWTという用語とは・・・・。
テーパーの具合は図の上から順に1、2、3となります。

2.4mの共鳴管の基本振動は、約35.4Hzです。

1の周波数特性は、このようになっていました。
TQWTという用語とは・・・・。
共鳴管の長さが長すぎて35Hzのピークがちょっとわかりづらいので、その3倍音のピークを追っていきましょう。
3倍音は約106.3Hzです。テーパーのない共鳴管ではたしかに3倍音の位置はそのあたりに見えます。

2の周波数特性は、このようになっていました。
TQWTという用語とは・・・・。
3倍音のピークがほんの少し高域側に移動しているように見えます。でもほとんど同じです。
ということは、基本振動も高域に移動しているということです。

3の周波数特性は、このようになっていました。
TQWTという用語とは・・・・。
3倍音のピークの移動は、見た目でも判るようになっていました。でも何Hzなのか、対数目盛の周波数特性図からは私は読み取れません。

なんとなくですが、テーパーはあまり傾けないほうが良さそうな感じです。そのほうが近似値として共鳴管の公式が使えそうです。

個人的に考えるTQWTの範囲

TQWTとは、テーパード・クォーター・ウェイブ・チューブのことで、共鳴管内部の1面を斜めにした、閉管共鳴管です。

住空間の関係で、日本では折り返し共鳴管として設計することが多いようです。
Suzukiさん、あまり敵を作るような記事は・・・・・・
画像は、http://nanno.dip.jp/audio/#tqwtboxから拝借しました。

管の片方が閉じていて、片方が開いている管であれば、4分の1波長で共鳴しますから、QWTは共鳴管のことと考えてもいいと思います。テーパーを付けることにより、共鳴管の癖が緩和されることが知られていますが、反面共鳴作用は少し抑えられるようです。

前記事に、非公開コメントで
>>純粋な共鳴管ではないからTQWTと言うのは間違い
>ではなく、1/4波長ではないから間違いだ、と言っています。

とコメントが付きました。

この記事だけを見ている人にはよくわからないコメントだと思うので、おそらくこういうことではないかという解説をちょっとつけます。

共鳴管絡みの理論をネットで探していたら見つかった理論でパータベーション理論というのがあります。
詳しくは過去記事の解説に任せますが、結論だけ書くと、

1.腹に狭めがあると、その共鳴モードに対する共鳴周波数は低くなる。

2.節に狭めがあると、その共鳴モードに対する共鳴周波数は高くなる。

ということになります。

折り返し共鳴管として、拝借した画像のTQWTを見ると、開口部が絞られていることがわかると思います。開口部では基本振動も、3倍振動も、5倍振動も、(以下略)、必ず腹になりますから、それぞれの共鳴周波数は低くなります。つまり見かけ上共鳴管の長さを長くした効果が現れます。
楽器では、ホルンの出口に手を突っ込む奏法があります。さらに低い音を出すことができます。
※共鳴管では開口部は4割位が目安となっているようなので、おそらく110Hzのラの音がソの音(約98Hz)になる程度の作用しか無いのではないかと推定している。絞りすぎるとダクトから出る低音の音量が下がりすぎますから実用的ではない。

どうやら、ここの部分を問題視しているようです。クォーター・ウェイブと命名しているからには、それよりも低い共鳴をしてはおかしいだろうということのようです。

共鳴管の共鳴は、以前にも書きましたが、反射波の重なり合いで起こる、いわばエンクロージャー内の定在波です。ですから折り返すと、出口から最初の折り返し部分の壁の間でも共鳴が起こります。それを問題にしているんでしょうか?でも、低音を追加したくて共鳴管を作るわけですから、折り返したために短くなった管の共鳴を問題にはしない気がするので、やっぱりダクトで絞ることによる低域移動を問題にしている気がします。

で、私の立場ですが、前記事の覚書にも書いたように、折り返しTQWTではダクトで開口部を絞ることは、かなり以前(1950年代以前)から行われてきて、当たり前のように使用されてきたので、TQWTと名乗っても問題はない、というのが私の考えです。
低音強調作用は、まず共鳴管の4分の1波長の強調があり、それに少しだけ付け加わる形でパータベーション作用で共鳴管が僅かに長くなったような作用が加わるだけだろうと考えるからです。

ただ、・・・・・・・・、ネットで検索したら、共鳴管の開口部にダクトを付けるとただのバスレフになると掲示板で発言している人を見つけたので、大部分の人は共鳴管をダクトで絞るのは反対だという人が多いんだろうなと感じたりする。ついでにいうと、パータベーション理論ってまったく知られていないのかな?
私は本来定在波と同じ原理で共振している共鳴管の音はどうしても調整が必要で、ダクトで絞ることも癖を取る技法のひとつで、ダクトを絞ってクセを取るか、吸音材で癖を取るかは設計者の判断で行えばいいことだと考えています。
※大抵はダクトで絞っても吸音材も使うことになりそうに感じているが。



用語の問題は難しいです。

遺伝学では、優性・劣性という用語を顕性・潜性と変えようという動きがあるらしいのですが、それは言葉狩りではないかというブログ記事がありました。ナチスの優生保護法という人種差別につながる法律が有ったので、変えようという動きなのかどうか私はわかりません。ただ、学問的には、優性形質は別に優れている形質ではないし、劣性形質も別に劣っている形質ではない。ただ、細胞の核内に、優性遺伝子と劣性遺伝子がある場合に、優性形質が現れ、劣性形質は現れないという遺伝の法則があるだけです。ですから、学問的には優性・劣性よりは顕性・潜性のほうがふさわしいと思います。

ラーメンのトッピングの半熟煮卵は調味液に半熟卵を浸して味を染み込ませて作るので、煮玉子と付けるのはおかしいんですが、別段問題にならずに定着したので、もうそれでいいのではないかと感じたりもします。

用語の問題は難しいです。

開口端補正について

磨仏さん(メールアドレスがnagaoka.tetuoっって・・・)から、開口端補正についてこのようなPDFを紹介されました。詳細はわからないんですが、高校生が実験結果をまとめて考察したものでしょうか。何となくそのような感じを受けます。

現在わたしは、共鳴管は0.61r、バスレフダクトは0.82rが誤差が小さいのではないかと考えています。

開口端補正は0.61rとするのが良さそうに思える。という記事に書きましたが、おそらく長岡氏はヘルムホルツの研究結果から0.82rとしたのではと考えられ、その後の研究で、0.61rとなっていったのだろうと感じます。ただ通常の共鳴管はつば板なしなので、長岡鉄男氏はなぜつば板ありの0.82rを使ったのかは謎ですが・・・・。

ちなみにわたしは、あまり太い共鳴管は作らないのでどちらを使ってもおそらく誤差が1~2cm程度だろうから、今はあまり気にしないことにしてます。

ちなみにネットを検索していたら、こんな資料を見つけました。数式の意味することは、わたしにはさっぱりわかりませんが。

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真似してもいいけど、その場合は自己責任でお願いします。

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