もっぱら、プァ・オーディオを追求・試行錯誤してます。

TQWTという用語とは・・・・。

KFVLさんから、こんなコメントが来ました。ありがとうございます。

>そもそも、ダクトを付けずとも、テーパーを与えた時点で共振周波数が変わります。
>末広がりにすると共振周波数は上がり共振の量は増え、末すぼまりにするとその逆です。

なるほど。トランス・ミッション・ラインという尻すぼみの共鳴管がありましたね。

>1/4周波数で共振している物のみをQWTと呼ぶべきならば、テーパーも否定されます。
>テーパーをつけている時点で純粋なQWTではないので、ダクトでの変化のみを否定することはおかしいです。

なるほど。そうか。前の非公開コメントはそういうことだったのね。

前回の記事の最後に付け足した優性・劣性を顕性・潜性に変える立場(TQWTをやめて、テーパード・レゾナンス・チューブとか別の用語にする)を取ろうか、味付け煮玉子の立場(伝統的に使われているからTQWTという用語を使う)のどちらを取ろうか。



カノン5Dさんが以前テーパード共鳴管の測定を行っていました。
そこから画像データを借ります。

共鳴管は、
1.テーパー無し

2.断面積が1.9倍になるテーパー

3.断面積が4.6倍になるテーパー

の共鳴管です。ユニットは閉端部です。長さは2.4mです。
TQWTという用語とは・・・・。
テーパーの具合は図の上から順に1、2、3となります。

2.4mの共鳴管の基本振動は、約35.4Hzです。

1の周波数特性は、このようになっていました。
TQWTという用語とは・・・・。
共鳴管の長さが長すぎて35Hzのピークがちょっとわかりづらいので、その3倍音のピークを追っていきましょう。
3倍音は約106.3Hzです。テーパーのない共鳴管ではたしかに3倍音の位置はそのあたりに見えます。

2の周波数特性は、このようになっていました。
TQWTという用語とは・・・・。
3倍音のピークがほんの少し高域側に移動しているように見えます。でもほとんど同じです。
ということは、基本振動も高域に移動しているということです。

3の周波数特性は、このようになっていました。
TQWTという用語とは・・・・。
3倍音のピークの移動は、見た目でも判るようになっていました。でも何Hzなのか、対数目盛の周波数特性図からは私は読み取れません。

なんとなくですが、テーパーはあまり傾けないほうが良さそうな感じです。そのほうが近似値として共鳴管の公式が使えそうです。
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個人的に考えるTQWTの範囲

TQWTとは、テーパード・クォーター・ウェイブ・チューブのことで、共鳴管内部の1面を斜めにした、閉管共鳴管です。

住空間の関係で、日本では折り返し共鳴管として設計することが多いようです。
Suzukiさん、あまり敵を作るような記事は・・・・・・
画像は、http://nanno.dip.jp/audio/#tqwtboxから拝借しました。

管の片方が閉じていて、片方が開いている管であれば、4分の1波長で共鳴しますから、QWTは共鳴管のことと考えてもいいと思います。テーパーを付けることにより、共鳴管の癖が緩和されることが知られていますが、反面共鳴作用は少し抑えられるようです。

前記事に、非公開コメントで
>>純粋な共鳴管ではないからTQWTと言うのは間違い
>ではなく、1/4波長ではないから間違いだ、と言っています。

とコメントが付きました。

この記事だけを見ている人にはよくわからないコメントだと思うので、おそらくこういうことではないかという解説をちょっとつけます。

共鳴管絡みの理論をネットで探していたら見つかった理論でパータベーション理論というのがあります。
詳しくは過去記事の解説に任せますが、結論だけ書くと、

1.腹に狭めがあると、その共鳴モードに対する共鳴周波数は低くなる。

2.節に狭めがあると、その共鳴モードに対する共鳴周波数は高くなる。

ということになります。

折り返し共鳴管として、拝借した画像のTQWTを見ると、開口部が絞られていることがわかると思います。開口部では基本振動も、3倍振動も、5倍振動も、(以下略)、必ず腹になりますから、それぞれの共鳴周波数は低くなります。つまり見かけ上共鳴管の長さを長くした効果が現れます。
楽器では、ホルンの出口に手を突っ込む奏法があります。さらに低い音を出すことができます。
※共鳴管では開口部は4割位が目安となっているようなので、おそらく110Hzのラの音がソの音(約98Hz)になる程度の作用しか無いのではないかと推定している。絞りすぎるとダクトから出る低音の音量が下がりすぎますから実用的ではない。

どうやら、ここの部分を問題視しているようです。クォーター・ウェイブと命名しているからには、それよりも低い共鳴をしてはおかしいだろうということのようです。

共鳴管の共鳴は、以前にも書きましたが、反射波の重なり合いで起こる、いわばエンクロージャー内の定在波です。ですから折り返すと、出口から最初の折り返し部分の壁の間でも共鳴が起こります。それを問題にしているんでしょうか?でも、低音を追加したくて共鳴管を作るわけですから、折り返したために短くなった管の共鳴を問題にはしない気がするので、やっぱりダクトで絞ることによる低域移動を問題にしている気がします。

で、私の立場ですが、前記事の覚書にも書いたように、折り返しTQWTではダクトで開口部を絞ることは、かなり以前(1950年代以前)から行われてきて、当たり前のように使用されてきたので、TQWTと名乗っても問題はない、というのが私の考えです。
低音強調作用は、まず共鳴管の4分の1波長の強調があり、それに少しだけ付け加わる形でパータベーション作用で共鳴管が僅かに長くなったような作用が加わるだけだろうと考えるからです。

ただ、・・・・・・・・、ネットで検索したら、共鳴管の開口部にダクトを付けるとただのバスレフになると掲示板で発言している人を見つけたので、大部分の人は共鳴管をダクトで絞るのは反対だという人が多いんだろうなと感じたりする。ついでにいうと、パータベーション理論ってまったく知られていないのかな?
私は本来定在波と同じ原理で共振している共鳴管の音はどうしても調整が必要で、ダクトで絞ることも癖を取る技法のひとつで、ダクトを絞ってクセを取るか、吸音材で癖を取るかは設計者の判断で行えばいいことだと考えています。
※大抵はダクトで絞っても吸音材も使うことになりそうに感じているが。



用語の問題は難しいです。

遺伝学では、優性・劣性という用語を顕性・潜性と変えようという動きがあるらしいのですが、それは言葉狩りではないかというブログ記事がありました。ナチスの優生保護法という人種差別につながる法律が有ったので、変えようという動きなのかどうか私はわかりません。ただ、学問的には、優性形質は別に優れている形質ではないし、劣性形質も別に劣っている形質ではない。ただ、細胞の核内に、優性遺伝子と劣性遺伝子がある場合に、優性形質が現れ、劣性形質は現れないという遺伝の法則があるだけです。ですから、学問的には優性・劣性よりは顕性・潜性のほうがふさわしいと思います。

ラーメンのトッピングの半熟煮卵は調味液に半熟卵を浸して味を染み込ませて作るので、煮玉子と付けるのはおかしいんですが、別段問題にならずに定着したので、もうそれでいいのではないかと感じたりもします。

用語の問題は難しいです。

開口端補正について

磨仏さん(メールアドレスがnagaoka.tetuoっって・・・)から、開口端補正についてこのようなPDFを紹介されました。詳細はわからないんですが、高校生が実験結果をまとめて考察したものでしょうか。何となくそのような感じを受けます。

現在わたしは、共鳴管は0.61r、バスレフダクトは0.82rが誤差が小さいのではないかと考えています。

開口端補正は0.61rとするのが良さそうに思える。という記事に書きましたが、おそらく長岡氏はヘルムホルツの研究結果から0.82rとしたのではと考えられ、その後の研究で、0.61rとなっていったのだろうと感じます。ただ通常の共鳴管はつば板なしなので、長岡鉄男氏はなぜつば板ありの0.82rを使ったのかは謎ですが・・・・。

ちなみにわたしは、あまり太い共鳴管は作らないのでどちらを使ってもおそらく誤差が1~2cm程度だろうから、今はあまり気にしないことにしてます。

ちなみにネットを検索していたら、こんな資料を見つけました。数式の意味することは、わたしにはさっぱりわかりませんが。

MCAP-CRモデルの補足(2) を受けて

鈴木さんのブログ、MCAP-CRモデルの補足(2) にコメントを付けたところ、どうやら私の意図したことが伝わっていないようです。

端的に言って、
>ひとつのチャンバーに複数ダクトってやっぱり意味ないですね。
>無駄なので、エネルギを使うのはやめましょう。
と、結論のように書かれたことに対して、決めつけるのは敵を作りそうな行為ですよと、言うつもりでコメントを付けたんですが、短いコメント欄では真意が伝わらなかったようです。

以前F0を潰すという話題で、シングルバスレフの音が良くないのではないかという記事を書き、それをおそらく補足するような記事を鈴木さんが書き、執拗なコメントを鈴木さんがつけられたということがありました。わたしの方は、怪しげ音響論というカテゴリで論じてますから、反論が来たら、私自身物を知らなくてすみませんと言って終わりにできますが、鈴木さんのブログはそうではない。それで、ちょっと責任を感じたりしてました。

ですから、今回の、空気室ひとつにバスレフダクトを複数つけることに対して、それは無駄だと決めつけるように感じられるような、言い切りはどうかなというのが私の感じたことで、心配事だったわけです。

それで、JSPという方式もありますよ、シングルバスレフでは周波数特性にくぼみができてしまうくらいの大きさの箱にすることができて、(Fdがブロードになるのかどうかわたしはわからないけど、本家のホームページでは、)周波数特性にくぼみができにくい方式と紹介されています。

JSPのホームページではJSPのFdを求めるExcelシートが公開されていますが、長岡鉄男氏のFdを求める式で求めたFdとほとんど同じ結果です。もちろん、JSP方式の容量でシングルバスレフにすることは可能で、Fdも同じにすることは可能ですが、そうすると周波数特性にくぼみが出てしまいます。ですから、JSP方式で複数ダクトを使用することには意味があります。

長さの違う複数ダクトについても、(パイオニアの管共鳴を押さえるバスレフダクトが開発されたのでもはや意味がない感じもしますが)、異なる管共鳴を重ねることで、それぞれの管共鳴のピークを分散し、管共鳴を減少させるという効果はあるかもしれません。ですから、この場合も、多少は意味があり、バスレフダクトの複数化は意味が無いと決めつけることは良くないのではないかと感じます。

鈴木さんの立場もわたしはわかっているつもりです。数式で表せないモデルよりは、数式で表せるモデルのほうが、利用価値が高いに決まっています。しっかりしたモデルが有るのなら、試行錯誤の段階をある程度減らすことができますから。ですからしっかりした数学モデルを追求する鈴木さんはすごいと思ってます。

今回は複数ダクトにしてもFdは一つにしかならないということの計算について説明したのはわかります。ただし、その結果から、複数ダクトは意味が無いと受け取られかねない結論はちょっと早すぎる気がしています。

・・・・・・・

例によって、今回もカテゴリは怪しげ音響論です。内容があっているかどうかは各自自分の頭で判断してほしい。わたしが絶対的に正解だとは、わたしは自信を持って言えませんからね。




オカリナは、バスレフダクトの開口面積を変えることによって音階を出す楽器です。穴が2つ以上開いていても、複数の音階が出ることはありません。やっぱり複数のバスレフダクトでもFdはひとつになるということですね。この動画では多重録音で音が重なってますけど。

ちょっと前のブログの修正(共鳴管で共鳴管の癖を取る方法関連で)

ちょっと前のブログで、

バスレフのダクトの癖を取る方法と同じ方法で共鳴管の癖を取った倉橋さんのStereo誌コンテストの共鳴管は審査員特別賞をとったはずで、実際に聞いてわたしは不自然に思いませんでした。でもこの方法は90°ズレた音を重ねているだけです。

と書いたのですが、この方法は90°位相をずらした音を重ねているわけではありませんでした。じっくり考えたところ、これは逆相の音を重ねて3倍音などが出ないようにする方法でした。

ちょっと前のブログの修正(共鳴管で共鳴管の癖を取る方法関連で)
ユニットから出た音が共鳴管の出口と、癖を取るための共鳴管(確かレゾネーターとか言ったかな)の奥の壁まで進んだ音波を表したと思ってください。

レゾネーター(間違っているかもしれないけど、とりあえず今日はこの用語で説明します。)に入っていく音と、共鳴管の出口に向かう音は、当然ですが同相の音です。

レゾネータの壁で反射する場合は、進行方向が逆になるだけなのでユニットから出た音の逆相となります。

共鳴管の出口では、開口端反射(この程度はネットで調べてね。)しますから、進行方向が逆になるだけでなく音の振動方向が壁反射とは逆になります。逆の逆で正相の音に戻ります。

ちょっと前のブログの修正(共鳴管で共鳴管の癖を取る方法関連で)
反射して戻る音がそれぞれ逆相になります。レゾネーターからの音と共鳴管からの開口端反射の音が合体すると、逆相の音の重なりですから音が消えるわけです。ですから、レゾネーターの長さはレゾネーターを取り付けたところから、共鳴管の出口までの長さということになります。そうでないと、逆相の音とはなりません。(開口端補正の分もしっかり考えなければならないかもしれませんね。)

この説明だけだと、すべての反射音を消すことが可能のようにも思えます。レゾネーター一つだけで、3倍音も、5倍音も、7倍音も消すことができそうですが、取り付ける位置によってはまったく消音効果が出ないのではないかとも思えます。

レゾネーターを取り付ける場所は、結論から言うと、共鳴管の音の節となるところです。節の部分は、節の両側から押されたり、引っ張られたりしているところですから、圧力の変化が一番大きいところ。ここに出口を作ると、出口に向かって空気が入ったり出たりできます。共鳴管の腹のところは、空気の動きは最大ですが、ユニットからの音の動きと反射した音の動きが一致するので、空気の圧力変化はないところです。圧力変化がないので、レゾネーターには空気はほとんど入らないでしょう。

私が90°位相が遅れた音を重ねる方法と勘違いしたのは、共鳴管の節とレゾネーターの出口の腹をぶつける方法だったので、いつの間にか勘違いしてしまいました。

一昨年度のStereo誌特別賞の倉橋さんには悪いかなと思いますが、バスレフダクトの共鳴管の癖を取る方法として発表されてしまいましたし、じっくり考えると私の考察したところまでは何とか到達できるのではないかと思います。
倉橋さんのすごいところは、テーパーの付いた共鳴管の節の位置を見出していること。共鳴管にテーパーを付けることは、共鳴管の癖を減らすことに関係していると思います。共鳴管の低音強調作用は実は定在波と同じです。部屋の定在波を減らす一つの方法として、平行面をなくすことがあります。テーパーを付けることで平行面が少し減りますから、癖が減るはずです。しかし、・・・・。
節の場所はどうやって求めるんだろう? テーパーを付けることにより、節や腹の位置が変動するはずですから。

倉橋さん、もし見ていて、間違ったことを書いていたら指摘してください。公開するなという場合も善処させてもらいます。
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真似してもいいけど、その場合は自己責任でお願いします。

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